本日、10月9日は、鈴木恵TRIOの1stフル・アルバム『come here my dear』の発売日です。このアルバムの制作や流通・販売、宣伝に関してお世話になりました全ての方々に、またCDをお買い上げ頂きました皆様に、まずは御礼を申し上げます。
このアルバム、まさに「縁」が繋がってリリースできた作品だと思っています。今週末にK-mixとFM PORTで放送されるラジオ番組「ようこそ夢街名曲堂へ！」の収録時に、鈴木恵さんと話して色々なことを思い出したのですが、そもそも私が鈴木恵TRIOを知ったのは、RYUTistの制作やマネージメントをされている安部さんから頂いた1通のメールが切っ掛けでした。それ以前からRYUTistの仕事を手がけているカンケさんを通じて安部さんのことはよく存じ上げておりましたし、安部さんも「ようこそ夢街名曲堂へ！」を聴いて下さっていると伺っておりましたので、いつかお会いしたいと思っていましたところ、そこへメールを頂きました。それが2017年3月のことです。その後、RYUTistのアルバム『柳都芸妓』が完成したときには、丁寧なメールと共に真っ先に完成した音を送って下さいました。これを初めて聴いた時の衝撃は、今でもハッキリ憶えております。そしてここから色々なことが動き出しました。「ようこそ夢街名曲堂へ！」にRYUTistをお迎えして初めて安部さんにお会いしたり、楽曲をオン・エアーしたり、また好きな音楽話で長文のメールを安部さんとやり取りしたりという交流が続く中、私は『柳都芸妓』に収録されていた「サンディー」という曲がずっと気になっていました。そんな中、その作者である鈴木恵さんが私のTwitterアカウントをフォローして、連絡をくれたことでファースト・コンタクトしたのは、2017年8月の終わり頃でした。そしてここから、直接のやり取りが始まりました。
初めてメンバーにお会いしたのは、昨年12月1日、国立地球屋で鈴木恵TRIOのライヴ（with 秘密のミーニーズ／いーはとーゔ／KEEPON）を見た際でした。終演後にメンバーと色々と話して、その場で私たちのレーベルからニュー・アルバムをリリースしては？というお話をしました。彼らとなら、音楽的な背景や時代感覚の共有が出来ると思ったので、絶対に素敵なアルバムを作れると確信したからです。
鈴木恵TRIOはまっすぐにポップ・ミュージックに対峙し、それを自分たちのものとして受け入れ、独自のやり方やスタンスで具現化しようするグループです。その過程には恐らく色々な葛藤や試行錯誤などもあると思いますが、それらを乗り越えてしっかり自分たちのものとして形にする力量と熱意は、私から見ても尊敬に値するものだと思っています。また新潟をベースに、RYUTistをはじめとする地元のアーティスト達とのコラボや、東京のミュージシャンとの連動など、「縁」あって集まった様々な仲間との共同作業の大切さと、そこから生まれる楽しみや魔法を知っている人たちなのだと思います。
今作『come here my dear』には、参加された様々な人たちの思いや、これまでに聴いてきた洋楽や日本の音楽家たちへの敬意、そしてポップ・ミュージックへの愛情が最大濃度で詰まっています。これを聴いて僕らの考える「魔法の音楽」を感じ取って頂けたら幸いです。
最後に、本作をリリースするにあたって素敵な「縁」を下さった音楽家のカンケさん、安部さん、RYUTistの皆さん、コメントをお寄せ頂きました大塚いちおさん、古閑裕さん（KOGA RECORDS／VENUS PETER／ROCKET K）、近藤健太郎さん（The Bookmarcs／the Sweet Onions）、シンムラテツヤさん、鈴木惣一朗さん（WORLD STANDARD／SOGGY CHEERIOS）、高浪慶太郎さん、渚十吾さん、洞澤徹さん（The Bookmarcs）、MIKKOさん、除川哲朗さん、そして『come here my dear』をお聴き頂いている全ての方々に感謝申し上げます。これからも鈴木恵TRIOをどうぞ宜しくお願い致します。
2019年10月9日 土橋一夫／FLY HIGH RECORDS
